1年くらい前に『隣人が気になる』という記事を書いた。もちろん恋愛感情でもなんでもなく、同じアパートに住む以上、どうしてもうっすらと意識してしまう。
そしてその隣人がどうやら家賃を滞納していたらしく、先日強制退去の現場を目撃した。
賃貸における強制退去とは、一定期間以上(3ヶ月以上)家賃を滞納し、なおかつ催促にも応じない場合、訴訟されて、荷物が運び出されて、鍵が変えられてしまうことだ。
強制執行断行日当日は、超どしゃぶりの日だった。
午前中、裁判官らしき人がその部屋の前にぽつんと立っていた。そして昼頃家に帰ると、隣人の部屋の前に、荷物を運び出すためのトラックが3台停まっていた。
本人は不在だったが、鍵を開けられて、たくさんの荷物(というか大量のゴミ)が業者によって手際よく、そして容赦なく、どんどん運び出されていく。
「これが強制退去か…。」人生でそのような現場を目撃したのは初めてだったので、かなり衝撃的だった。
「こんな大雨の日に追い出されて、今日はどこで寝るのだろう?」
「隣人として、何かしてあげられることはなかったのかな?」
ショックなような、心配なような、正直安心したような、色々な感情で、その後数日間は頭がぐるぐるしていた。
当たり前のことだけど「どんなにお金がなくなっても、家賃だけは絶対に払おう。」と心に誓った。