将来なくなる仕事ランキングについて
AIに仕事が奪われる仕事ランキングでTOP3に必ず入っている一般事務。
誰でもできると思われているし、私もそう思います。接客業から事務に転職したとき、なんて楽な仕事なんだ!って心の底から思いました。
しかしながら、将来なくなる仕事ランキングで一般事務が上位に入っているのは、事務員としては、ちょっと解せないかなぁ、と。なぜなら、事務の仕事は臨機応変の連続で、現状とてもAIロボットに任せられるとは思えないからです。
事務の仕事は臨機応変の連続
事務員だっていつも同じことをして、同じ会話をしているわけではありません。状況に応じて臨機応変に、小さなことに気を配りつつ、マメに動いています。たぶん、小さすぎて誰も見えないんです。
おそらくAIロボットは「いや、これは一般常識だろ」みたいな、空気感のようなものが察知できません。ロボットにとっては、その場の状況に合わせて物事を判断したり、相手を見ながら人によって柔軟に対応するのが最も苦手なのです。
あと、日々仕事をしていて、AIができそうにない仕事はほかにもあります。たとえば、
- 働き方や使用ツールが多様化するなかで、状況に合わせて臨機応変に使い分けること(紙orデータ?、Excel or PDF?メールorチャット?)
- ものが散らかってるのか、ただそこに置いてあるだけなのかを判断すること
- 社員のイレギュラーな質問に答えること(月末月初はイレギュラーだらけ)
- 悪質セールス電話や飛び込み営業を判断して、塩対応すること
そもそも、その作業をロボット化したいのであれば、まずそれを人間が先に教え込まなければなりません。
社内のデジタル化は思ったほど加速していない
ほかの会社はわかりませんが、コロナをきっかけにデジタル化が進むかと思ったら案外そうでもありませんでした。変化したのはテレワークの自由化、オンライン会議、チャットツールの使用くらい。
いまだに経理関係の資料は紙とハンコを求められるし、電子契約書も見たことがありません。
何をしているかというと、みんなあたりまえのようにMicrosoft Officeを使用し、メールに資料を添付して送受信しています。新しいツールが出てきても無視です、無視。数年前に部署にセールスフォースが導入されましたが、2年足らずで消えてしまいました。もったいない…
一般事務の仕事は、AIに奪われるとは思わない
これまでの長い歴史で、なくなった仕事はたくさんあるし、一般事務も絶対になくならないとは言えません。だけど現実的に考えて、現状では一般事務をすべてAIロボットに置き換えることは結構難しいと思います。
もちろん単純作業やルーティンワークなんかはRPA技術をどんどん使用していくのは大賛成です。たとえば、先日ヤマト運輸に荷物の集荷の電話をたところ、ロボットが電話に出て、しかも最初から最後までスムーズに対話できて、めちゃめちゃ感動しました。「ロボットと会話したー!」って。
だけど、職場の空気を読んだうえで、「なんとなく、いい感じにやっといて~」ってことは、人間にしかできないのです。いい感じの基準は人それぞれで、数値化ができないからです。
記事を書くにあたり、こちらの本を参考にさせていただきました。